フラッシュライトの選び方とはいっても、購入目的や想定する使用環境などで、重視するポイントは人それぞれです。
このページでは、エフテクトがフラッシュライト専門店として、フラッシュライトの選び方の基本を案内します。
注目するべきポイント
フラッシュライトの特性を判断するとき、注目すべきポイントです。
上から順に重視しながら選ぶと、失敗の少ないライト選びができます。
1.光源 LEDなのか白熱球なのか
2.大きさや重さ 意外と大切なポイント
3.電池 保管期限や入手のしやすさ、充電電池など
4.明るさ ライトの基本的な性能ですが、重視し過ぎる傾向が…
5.照射パターン 照らしたときの見やすさに大きく左右
6.操作性 普段の使いやすさやストレスと直結
7.他のライト類 そもそもフラッシュライトがベストなのか
ポイントの詳細と解説
1.光源
光源とはフラッシュライトの光を発生する部分のことを差します。
光源に大きく分けてLEDと白熱球があります。
LED : 発光ダイオード(半導体の特性によって発光)
白熱球 : 普通の電球(フィラメントが発熱し発光)
光源は迷わず「LED」を選んでください。
LEDは、現在ではフラッシュライトを代表する優れた光源です。エネルギー効率が非常に良いため明るく、電池が長持ちし、球切れはありません。
白熱球はエネルギー効率が悪く電池がすぐになくなる、暗い、球が切れる、などいいところがありません。
LEDは、白熱球とは比較にならないほど高い信頼性と性能を発揮します。
なお、HID(放電管)や蛍光灯もありますが、これらはフラッシュライトとは性格が異なりますので、ここでは割愛します。
2.大きさや重さ
フラッシュライトの大きさは無視できない問題です。
管理人も小型のフラッシュライトを入手し、「小さいだけでこんなに便利なのか!」と驚いたことがあります。
ただ小さいというだけで、腰のケースに入れていたフラッシュライトをズボンのポケットに入れておけるし、いつも感じていた重さも全く感じません。ポケットにあるという事すら忘れそうなくらい自然に持ち歩けるのに、いざとなるとその明るさは闇夜でも普通に道を照らして歩けるほど立派な性能。
これは、これまで明るさを一番重視してた管理人にとって衝撃的な事件でした。これ以降、ポケットにはいつも小型フラッシュライトが入れてあります。どんな時でもさっと取り出せて、もう手放せません。
これとは別の話では、口に咥えられるかという問題もあります。フラッシュライトは手で持つだけが使い方ではありません。両手が必要な作業の場合、フラッシュライトを口に咥える使い方もあります。この時に重いフラッシュライトだとムリがあり、顎が疲れたり、歯にムリがかかったります。
フラッシュライトは十分な明るさがあればサイズと重さを重視してください。
これは末永く満足してフラッシュライトを使っていただくために、当店が強く言いたいポイントです。
3.電池
フラッシュライトの電池は、パワーを求めて開発が進んだせいなのか、CR123Aリチウム電池が最も一般的です。
この馴染みのない電池は、フラッシュライト以外にもデジタルカメラなどで使用されていて、軽く、小さく、高容量で、電圧が高く、長期間保管ができ、高価です。
CR123Aを始めとしたリチウム電池は衝撃に弱い特徴があり、市販のリチウム電池はあまりフラッシュライトに向きません。やはりフラッシュライトにはフラッシュライト専用として販売されているシュアファイア社(米国)のSF123Aを使用すべきです。
フラッシュライトのなかには一般的に慣れ親しんだ単3電池や単4電池を使用するものもあります。これらの電池は広く私たちの生活に根付いていて、どこの家でも引き出しに転がっています。
このように、電池は大別するとリチウム電池なのか、乾電池なのかによって2分されます。もちろん、維持管理ができればどちらでも構わない問題ではあります。しかし、その特性と入手性は覚えておいて損はありませんし、フラッシュライトを購入する理由によっては重視すべきポイントになりえます。
電池による違い
リチウム電池 : 軽くて長持ち、ハイパワー、長期間保管可能、一般的ではない、高価
乾電池 : 重い、低容量、安価、入手しやすい
せめてこの違いだけでも覚えておきましょう。
趣味や仕事で使用するハイパワーなフラッシュライトが良かったらリチウム電池のモデルになりますし、災害用や非常用であれば乾電池のモデルのほうが適しているかもしれません。よく考えて購入しましょう。
ちなみにリチウム電池は充電タイプの電池も存在し、充電式電池を使用することでランニングコストを大幅にカットできます。
4.明るさ
フラッシュライトの明るさは、ほとんどのメーカーが「ルーメン(LM)」という単位で表示しています。蛍光灯などでよく耳にする「ルクス(Lx)」ではありません。
ルーメン(LM) : 光を放出する量
ルクス(Lx) : 1平方メートルに1ルーメンが当たった時の明るさ
まとめると、ルーメン(LM)は光を出す量で、ルクス(Lx)は光が当たった部分の明るさです。フラッシュライトはどれくらいの距離の対象を照らすのかわかりません。家の照明と床のように関係が固定されてないため、ルクス(Lx)では明るさを表現できないわけです。
フラッシュライトの明るさを表すルーメンですが、ライト業界ではあまりにもこのルーメンにこだわりすぎている気がします。上記の通り、同じルーメンのフラッシュライトでも、反射鏡(リフレクタ)によって光線の広がりが違いますので、「ルーメン=照らした明るさ」という感じではありませんし、ルーメン値自体も200ルーメンを超えたくらいから、目で見た違いは数値の違いほどは感じません。
もちろん明るいに超したことはないのですが、どうせルーメンにこだわるなら、同じくらい照射パターンにもこだわりたいところです。
ルーメンは完全にLED素子の性能に依存しますので、同じLEDを使っていれば各メーカーとも同じルーメンです。対する照射パターはメーカーが各自にリフレクターを開発しますので、メーカーの腕の見せ所といった感じです。ルーメン数が劣っても、好きな照射パターンのフラッシュライトはすごく見やすく使いやすいものです。
フラッシュライトはルーメン値にこだわり過ぎないことが大切です。
5.照射パターン
4の明るさの項でも説明しましたが、照射パターンはフラッシュライト選びでこだわりたいところです。ぎゅっと中心に集めたスポット的なパターンのフラッシュライトもあれば、広く拡散して広範囲を照らすフラッシュライトもあります。ムラがあって気持ち悪いフラッシュライトもあれば、なんとも自然で心地よいパターンのフラッシュライトもあります。
照射パターンは、当店としては最もフラッシュライトの使い心地を左右すると考えています。それほどに照射パターンの違いによって使用感がまったく異なります。
遠方をくっきりと照らし出したければスポット系のハイパワーフラッシュライトがおすすめです。歩行や作業などでは拡散系のライトのほうがダントツに使いやすい場合もあります。もちろん両者の中間的な性質のライトもあります。また、スポット系のライトに装着し、光を拡散させるパーツも存在します。
せっかくフラッシュライトを買うのですから、この照射パターンには是非こだわってみてください。
フラッシュライトは照射パターンににこだわりましょう。
6.操作性
この操作性とは、主にスイッチの操作性のことです。
昔ながらの懐中電灯だったらスイッチは一つで、ONとOFFしかありませんでした。しかし現在のフラッシュライトは明るさモード切替や点滅モードなども搭載され、操作もより複雑になりました。その結果、スイッチの配置や操作性は、フラッシュライトを使っていく上で無視できないポイントとなりました。
例えばライトのON/OFFと4段階の明るさ調整を、全て一つのスイッチで行うフラッシュライトがあります。ライトのON/OFFと明るさ調整のスイッチが別になっていて、2つのスイッチが付いているフラッシュライトもあります。ON/OFFはスイッチで、明るさ調整はヘッドを回転させたり、ヘッドの回転だけでON/OFFも明るさ調整も行うといった機種もあり、操作性も各メーカーが特徴を出し競い合っています。
フラッシュライトを使うとき、スイッチ類の操作性は使い心地やストレスに直結します。つかいにくいスイッチ構成だと、そのライト自体が嫌いになることだってあります。触れる部分、操作する部分はそれほど大切なので、購入前によく検討してみてください。
余談ですが、スイッチ自体にも動作の異なるものが2タイプあります。ほとんどのスイッチが押したらロックされ、もう一度押すとOFFになりますが、そのONになるタイミングによって2種類存在しています。
パターン1 : 押し始めから点灯し、押し込んでロック。半押しが可能。
パターン2 : 押し込んでロックされ、離してから点灯。半押し不可。
パターン1のスイッチは管理人好みです。ライトをテストするときにこのスイッチだと、まるでクジで当たりを引いたように嬉しくなります。半押しがいるのかいらないのかは賛否両論ありますが、管理人は断然半押し派です。ほんの一瞬使いたい時に半押しは便利ですし、カチカチというボタン音もしません。とてもスマートです。そして何よりも管理人が大事にしたい感覚は、押した瞬間に点くという即応性です。パターン1のスイッチは点けようとした瞬間に点く感覚で、まったく違和感がありません。
パターン2のスイッチは、ロックされて指を離して点くタイプです。パソコンのマウスのクリックに似ています(マウスもクリックの指を離してから反応するんですよ!)。点灯の度にかならずカチリとボタンの音がしますし、それはいいとしても、点けようと思ってから点灯するまでの何とも言えないタイムラグ感が管理人はとても嫌いです。ただ、これは複雑な明るさモード切り替えなども共用するスイッチなので、回路的に仕方ない話なのかもしれません。
できればスイッチの操作性もこだわってみてください。
きっと、手に入れたフラッシュライトをもっと好きになれると思います。
7.他のライト類
最後にこれだけは言っておきたいポイントがあります。それは、
フラッシュライトが本当にベストな選択ですか?
というものです。
ライトといえばフラッシュライトだと決めつけて探している方は、一度ヘッドランプやペンライト、自転車専用ライトも考えてみてください。
例えば、管理人は長年フラッシュライトしか考えず、ヘッドランプは格好悪いからと避けていました。頭にあんなの付けるなんて恥ずかしい、なんて心のどこかで思ってたわけです。ところがアウトドアの趣味の際に、商品テストも兼ねてとイヤイヤながらヘッドランプを使うと、その利便性に驚き感動すら覚えました。今までなんで使わなかったんだろうと。それからヘッドランプは、フラッシュライトと並んで管理人のアウトドアグッズのマストアイテムとなっています。もうヘッドランプがない夜間のアウトドアは考えられませんし、常に予備すら携帯している始末です。
それぞれのライトには、それぞれの必然性と利便性があってこそ存在しています。使ってみてわかる良さも沢山あります。もしフラッシュライトしか考えていないのであれば、一度その他のライトも考えてみることをオススメします。
いちど先入観を捨てていろんなライトを見てみましょう!
最後に
当店のフラッシュライトの選び方、いかがでしたか?
ずっとフラッシュライトを使い続けてきた管理人の体験も交えた、フラッシュライトの初心者に知っておいて欲しいポイントを解説しました。
文字が多いって?ごめんさい。でも、これでも言いたいことを結構まとめて簡略化したつもりです。
奥が深く、とても役に立つ、大好きなフラッシュライトなので、皆さんにも良さを知ってもらい、楽しいフラッシュライト選びの助けになれば幸いです。
ご質問などあれば、お気軽にお問い合わせください。 問い合わせ